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アマルフィ海岸に行こうパート2
「サクッとアマルフィ案内」の後編です。前編では、アマルフィ海岸線について、交通の便、お手洗い事情やアマルフィの歴史と大聖堂について、サクッと説明しています。よかったらご一読ください。
マリーナ門はアマルフィ中心部への入口となるところです。イタリア語では「ポルタ・マリーナ」=海の門と呼ばれています。アマルフィが栄えた中世の時代はここまでは海でした。門の隣には、タイルでできたアマルフィ繁栄期(西暦800年代から1135年にノルマン朝に征服されるまで)の航海地図があります。アマルフィの商人たちはエジプトや北アフリカまで出向き、当時は高価だった香辛料またはその原料を仕入れていました。またコスタンチノープルからは宗教芸術品、金や美術品を買い付けていたとのこと。コスタンチノープルは地中海貿易の中心国であったアマルフィが、北アフリカと国交を結んだことにあまり良い顔はしなかったので、アマルフィは北アフリカとの取引に関する書類をあまり残していないそうです。アマルフィと並ぶ重要な海洋国家であったのが、ピサ、ジェノヴァとヴェネチアの各共和国で、現在都市となった旧4カ国は1955年以降毎年6月初旬にレガッタ対抗戦を行っています。4年に一度アマルフィが戦いの場となります。マリーナ門の並びには共和国(または公国)時代の造船所であった「アルセナーレ」跡が残っており現在は博物館や店舗となっています。
待ち合わせ場所にも重宝されています。
アマルフィには美味しいジェラート屋やお菓子屋、お洒落なバールがたくさんあります。中でも有名なのが1830年創業の老舗菓子店アンドレア・パンサ(Andrea Pansa)です。ドゥオモ広場の中心、大聖堂の右隣にあるのですぐわかります。
一番人気はデリツィア・アル・リモーネ(Delizia al limone、以下デリツィア)でしょう。アマルフィ特産のレモンリキュール、リモンチェッロを使ったスポンジケーキです。このケーキはもともとはやはりレモンの産地であるソレントで生まれたケーキだそうですが、このお店のデリツィアはとても評判がよく、日本人にも受け入れやすい程よい甘さが魅力、リキュールの苦さも感じないのでとても食べやすいです(日本人の方には多すぎるかもしれませんが!)。あとはナポリの伝統菓子スフォッリャテッラの元祖とも言われる似たサンタ・ローザ(Santa Rosa)という貝の形をしたお菓子や「伊勢海老のしっぽ」の意味を持つ、カスタードクリームやレモンクリーム入りのコーダ・ディ・アラゴスタ(Coda di Aragosta)がおすすめです。ショーケースのケーキやビスケットなどは全品店内で食べることができ、お持ち帰りもできます。ただ店内や外のテーブルで食べると、持ち帰りやカウンターでの値段より高くなるのでお気をつけください。ドゥオモを正面に見て左手にのびるメインストリートには系列のチョコレート&ジェラート屋があります。
その隣がコーダ・ディ・アラゴスタ
アマルフィのメインストリートは100メートル程。
コロナ禍なので今シーズンは人が少ない。
リモンチェッロをはじめ、レモン石鹸やレモンキャンディなどレモンの産地ならではのお土産物店、レストランやスーパーマーケットが並んでいます。輸送の便があまりよくなく、観光地でもあるアマルフィ(海岸線の町全体に言えますが)は物価が高く、お手頃な値段で食べることのできるお店が非常に少ないので、気軽に美味しくお値段もわりと控えめな、魚屋経営の揚げ物テイクアウトのお店が流行っています。写真はコロナ禍の夏だったのでそれ程人がいなかったのですが、普段のシーズンは長い行列ができています。
アンドレア・パンサの隣りと、アルセナーレの隣にもある。
ビーチにはまだまだ人が!
再びマリーナ門を出て、フラヴィオ・ジョイア広場を突き抜けて埠頭を歩くと、それは心が洗われるような絶景が広がってきます。アマルフィ中心地のビーチは狭めなので、海水浴シーズンは地元民と観光客で公共ビーチの場所取り合戦が繰り広げられます。デッキチェアを借りてのんびりしたい人は、入場料がかかりますがお隣にある私営のビーチがおすすめです。またビーチ沿いには美味しい魚介を提供してくれるレストランが何件か並んでいます。
以上「サクッとアマルフィ案内」でした。アマルフィのレストランについてはコロナが落ち着いたら、グルメ情報欄にレポートを投稿していく予定です。
アマルフィ海岸線にはまだまだ魅力的な町がいっぱいあります。また情報アップしていきますね!
アクセス:ナポリからアマルフィ市まで車で高速A3サレルノ方面経由、または高速A3Castellammare di Stabiaで降り、ソレント半島経由で約1時間45分、観光シーズン中は2時間以上かかることも多い。
ナポリ中央駅地下のCircumvesuviana線ソレント行きで終点ソレントまで。駅前のSITAバス停留所からアマルフィ行きの公共バスに乗り約1時間40分。途中ポジターノにも停車。
夏季はベヴェレッロ港(Beverello)から直行のフェリーもあり。
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